昭和28年03月05日 衆議院 地方行政委員会 国家地方警察本部長官 斎藤昇
「そこで日本共産党の軍事組織は、御承知のように軍事委員会によって統轄をされておるのでありますが、その組織の行動的部面を受持ちまするいわゆる中核自衛隊は、現在われわれのところにわかっておりますのは約600隊でありまして、隊員数が5500名でございます。われわれのわかっている資料によるものはさようであります。」

昭和28年09月09日 参議院 地方行政委員会 国家地方警察本部長官 斎藤昇
「只今私のほうで入手をしておりまする材料等から判断いたしまして、これらの中核自衛隊、或いは遊撃隊という大衆層組織の隊員は恐らくまあ8000から1万ぐらいであろうかと、私のほうでつかんでおりますものにつきましては、さように考えられるのであります。」

昭和27年05月26日 参議院 法務委員会

[000]
会議録情報
本日の会議に付した事件
○破壊活動防止法案(内閣提出、衆議院送付)
○公安調査庁設置法案(内閣提出、衆議院送付)
○公安審査委員会設置法案(内閣提出、衆議院送付)



[003]
委員長 小野義夫
破防法を中心にいたしまして、破防法に関する先生の御意見を拝聴いたしたいと思います。委員各位それでよろしうございますか。

〔「結構でございます」と呼ぶ者あり〕



[078]
公述人(弁護士) 鈴木多人
私は単なる弁護士としてでなく日本弁護士協会の代表といたしまして発言したいと思うのであります。

60年の人権擁護に輝く伝統を持つ我が協会が数10回の調査研究の結果、ここに総合員の総意を体して大乗的見地から結論を見出して、4月の22日に賛成することを決議、これを公表いたしました。

私は30年の弁護士生活の体験と知識から、殊に弁護士の使命が基本的人権の擁護、社会正義の実現のために、先ず以て社会治安の維持と法律制度の改善に貢献すべく、衷情以て本問題を討議したいと思うのであります。

先ず本法は自由民主国家としての独立した日本が置かれておる現下の内外客観的情勢下、国家の健全な興隆を企図して、社会秩序を維持し、国民全体の公共の安全と福祉を確持し且つ保障するため緊急止むを得ない最小限度の立法だと思うのであります。

コミンフォルムの指導によるところの日共の中央委員会、軍事委員会等、最高司令部から幾段階かに分れた統率ある組織によって中核自衛隊とか、或いは抵抗闘争パルチザンなど戦略戦術があたかも軍隊組織体制を整備されて、すでに破壊活動に着手し、暴力革命の推進に寧日なく、昨年2月の第四回全協、10月の五全協、これらによって軍事方針が確立され、公共機関、公務員を対象として各所に武器の奪取、或いは権力反抗等々が行われております。

これら破壊活動はその行動態様において相共通するものがあることは見逃し得ません。この行動を憂慮し、人心の不安動揺をこのままで静観し得ましょうか。

去る5月1日、メーデーの好機をつかまえて皇居前に無辜の国民さえ道連れにして、白昼公然而も各国人の環視の前に市街戦にひとしいあの破壊活動は、一体このままで手を拱いていていいでありましょうか。第2、第3の不祥事が近きうちに起きないと何人が保証し得ましょうや。この現実の炳たる事実にさえ彼らは反省の色がなく、ますます増長して反動政府、反動官憲がみずから計画実行したものと宣伝しておるのであります。

これらこそ無辜の而も純真な勤労大衆を扇動或いは教唆し、あの現場を見ました者の多くが一体これでいいのか、このままで日本の将来はどうなるのかと悲憤慷慨しないものがありますか。ここにおいてか抜本塞源の処置を講じねば社会不安の除去は困難であります。あの問題についても一部の者或いは同調者或いはためにせんとする者はいろいろな批判をしております。

この種の極左破壊活動の防止のためからいたしましても、被害の予防のためからいたしましても、本法の成立は誠に焦眉の急であります。

(後略)

[079]
日本社会党(社会民主党) 伊藤修
私は質問をするわけではありませんが、只今の公述人のかたが日本弁護士連合会を代表してという御意見でありましたのですが、当委員会は代表といたしまして島田武夫氏を御推薦申上げて明日公述を願うことになっているのですが。

[080]
公述人(弁護士) 鈴木多人
私は日本弁護士連合会とは申上げません。日本弁護士協会の会員の意を体してと申上げました、会が違うのであります。

[081]
日本社会党(社会民主党) 伊藤修
あなたは日本弁護士連合会ではなくて、日本弁護士協会の会員の意を体してと、こういうふうに伺ってよろしいのですか。

[082]
公述人(弁護士) 鈴木多人
はあ。もう少し具体的に申上げますれば、この決議案を作成した過程や何か申上げてもよろしいのですが、会が違います。