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法務総裁 木村篤太郎
お答えいたします。危険分子が相当活躍しておるということは事実であります。只今御指摘になりました白鳥事件におきましても、相当過激な文書が頒布されております。又「内外評論」とか、或いは「パチンコ必勝法」とか、或いは「球根栽培法」とかいうような名の下に雑誌が相当数頒布されております。その内容を見ますると、実に戦慄すべきようなことが書かれておるのであります。その他いろいろな面で宣伝文書が頒布されておるという事実は左藤委員も御承知の通りであります。又実際テロ行為も相当数行われておること、これ又事実であります。
誠に遺憾と存じます。民主平和国家を建設するという途上におきまして、かようなテロ行為が行われるということは、何としても我々はこれに対処して行かなければならない。治安確保の意味から申しましても、これらの行為の絶滅を期しなければならんと考えております。
併しながらこれらの過激な冊子の領布及びテロ行為が果して日本共産党と連絡があり、又その指導の下になされたものであるかということの確証は今挙っておりません。
果してこれがその指導の下に行われておると仮定いたしますると、これは容易ならんことであると私は考えておる。各方面において、これが如何なるものの手において、或いは又如何なる団体の手においてかようなものが頒布され、又テロ行為が指導されておるかということについての実証を掴むべく、当局においては慎重に又果敢にこれをやっておることを申上げたいのであります。併しながら前申上げました通り、只今のところでは確証が挙っておりません。
確証が挙りましたなら、我々は平和民主主義国家建設の途上におきまして、かような行為は許すべからざることでありますから、相当な処置はなさなければならんということの覚悟は持っておる次第であります。